日本人なら誰しも巨大なロボットに乗って巨大な敵と戦うというアニメや特撮ドラマを見たことはあるだろう。そしてその姿を見て自分もこんなことが出来たら良いのになぁと妄想したことのある人は多いのではないだろうか。そんな幼い時の私達の夢を叶えてくれるかもしれない企業が登場したのである。それがカリフォルニア州オークランドのMegaBots Inc.である。既に240万ドルの資金を調達している。この企業はまるで日本の漫画やアニメのように人間が巨大なロボットに乗って操縦して戦うリーグの設立を目指している。
MegaBotsの共同ファウンダー、Gui Cavalcanti、Matt Oehrlein、Brinkley Warrenの目標は大きく、このロボットの対戦リーグを国際サッカー協会のような巨大で国際的なものにしようとしているという。
WarrenによるとMegaBotsはシード資金を利用して、オリンピックが巨大競技化したことに倣って、Latham Watkinsという法律事務所と提携してロボット対戦リーグの国際展開を図っていく予定だという。
Latham Watkinsには過去にNBA、MLB、NFLなどのスポーツ団体のリーグ化に助力した経験のあるがパートナーに特に期待しているとのことである。
さらに昨年MegaBotsは、この計画を炎上させるために、日本の水道橋重工に挑戦状を叩きつけている。
日本のスタートアップである水道橋重工はこの挑戦を受けて立とうとしている。
報道によると、ファウンダーの倉田氏がKuratasロボットを対戦用に特化したスペシャルバージョンにしたものの開発にとりかかっているという。
Kuratasロボットは重量4トンの巨大なロボットである。しかし、MegaBotsのMkIIは5.4トンにもなるロボットを試作している。Warrenは「対戦に用いられるマシンは6.8トンになるはず」だと述べている。MkIIの初期型は重量3ポンド(1.5kg)のペイントボールを発射する能力によって対戦相手のコンピューター・ビジョンにダメージを与えようという戦略だ。巨大で重厚感のあるロボ同士の戦いが見れるようになる日はそう遠くないのかもしれない。
まだチームUSAとチーム・ジャパンの対決の場所や日取りは未定である。この対戦の組織化はMegaBotsが担当することとなっている。MegaBotsはこの対決をホストすることに関心のある政府や自治体を探しているという。
しかしこのリーグの組織化には、難問が待ち受けている。なぜなら7トン近いマシンは簡単に国際輸送できないからだ。
これまでMegaBotsはクラウドファンディングで55万ドルを調達し、さらにグッズ販売やライセンス料で資金を集めてきた。投資家には著名な人物も何人かいるという。
現在のロボティクスの主流はバッテリー駆動で、強力なエンジンや油圧メカニズムを搭載していないという。このような電動ロボットでは人間を乗せたり数トンもの重量を動かしたりすることはできない。そんな課題をどうのように克服していくのか注目せざるを得ないだろう。
MegaBotsの投資家たちは、資金によって日本のロボットとの対戦を実現させて、広く関心を呼び起こして大企業によるスポンサーシップやテレビ局による番組製作に結びつけたいと考えているようだ。このような考えは過去の成功から生まれたものである。
巨大なロボット同士の戦いと聞いて心が踊る日本人は多いだろう。さらに発展するという期待をしたいところである。