現在介護の問題はかなり深刻ですよね。さらに今はまだその心配はないという人でも将来的なことを考えると直面する問題です。その介護の問題をどうにかしようとしている動きもあります。今日はその一例を紹介していきます。
2016年5月20日に8つの介護保険事業者で構成された団体が在宅の要介護3以上の人を24時間体制で支えるための新サービスの設立を厚生労働省に提出しました。これは在宅ではあるが、特別養護老人ホームと同等かそれ以上の医療や介護を受けることが出来る体制を目指して作られたものです。2018年度の介護報酬改定に反映させたいという狙いもあるようです。
気になる新サービスは、小規模多機能型居宅介護と定期巡回・随時対応サービスを融合したものだという話です。つまり訪問と通いと泊まりを組み合わせるということらしいです。これで配置された人員の重複を解消するとともに、効率的で効果の高いサービスを目指していくといいます。
このような新サービスと今までの訪問介護、訪問看護を一体化するために、「地域居住総合支援拠点(仮称)」を作ることも提言しました。
そのエリア内に多職種によるチームも設け、、新サービスの利用、施設入所のいずれが妥当か見極めるために利用者が施設で短期間過ごす様子を観察します。
この提言は土地や人材の確保が難しい都市部ではこれから先、施設を増やすことが出来ないだろうという問題意識から生まれたものです。そのために自宅でも施設と同じようなサービスを受けるような体制作りが進められているのです。
そのための一環として介護福祉に研修を受けさせ、簡単な診療の補助ができるようにすることなども求めています。
一方、見守り、配食などの生活支援は互助組織、ボランティアなどが担うことを想定しています。人材を確保するという点から、専門職の処遇を引き上げて介護保険の財源は要介護3以上の人に集中投入すべきだとしました。
これから介護の世界はますます変わっていくでしょうから注目しなくてはいけませんね。